人形供養を始めたのは、単純な理由からです。
知り合いが人形を供養してくれないか?
その要望にこたえたのが始まりで、要望があるならと、web に出すと、反響がありました。
多い日には5件の供養をします。
そんな折、先日、人形の火葬のご依頼がありました。
何時もと同じように人形さんにお経をお唱えして供養をした後、「生かされていることに感謝して笑顔で生きていきましょう」のお話をしました。
そして、供養されに来た方とお人形さんをお経と唱えながら火葬しました。そのとき、その方は大粒の涙を流しておられました。今まで、その人形さんと生きてきて、支えてもらい、幾多の苦悩を友にしてきた思い出がこみ上げてこられたのでしょう。
しかし、その方は「こんなに汚くなるまで、居てくれたので、もういいんです。お別れします。ありがとうございました。」と力強く言われました。
私も胸が熱くなりました。
別れ際に「辛くなったらまた来てください。」というと「はい」と返ってきました。
その方の後ろ姿に手を合わせ「頑張れ」と言ってしまいました。