新年明けましておめでとうございます。
子どもの頃、何が新しいのだろう、と思い、何がめでたいんだ、と思っていました。
寺で生まれ育ちましたから、年末の掃除、餅つきをして、正月の飾り付けに終われ。
正月は挨拶に来られる人にお茶を出して、朝から晩まで、終われていました。
そして、思うことは、正月って別に他の日と変わらないのに。という思いだけが残って、冬休みが終わっていきました。
「正月や冥途の旅の一里塚めでたくもありめでたくもなし」
と一休さんが吟われた詩が子どものときに、やけに納得しました。
とはいえ、聖宝寺で今でも、変わらず、大掃除をして餅ついてお供えをして、しめ縄を飾って正月の支度をして、除夜の鐘を付いて。
正月には、挨拶に来られる方にお茶を出して。
変わらぬ年末年始を送っています。
確かに、旧年を無事に終えて新しい年を迎えることができたのは、有り難く、めでたいことです。
でも、考え方を変えると、自分の寿命の終りへまた、一つ近づいた事になります。
大切なこの時、この場所。
感じながら。
新年を迎えられたことに、感謝してこの年を素晴らしい年にしましょうね。